以前神戸で仕事をしていたこともあり、今でも神戸の街は好きな街なのだが、震災による復興の遅れなどの要因から、大阪や京都に比べて神戸は取り残されているといった論調をよく見かけるようになった。神戸から転出する人も多いようだし、インバウンドも神戸はスルーする、福岡に抜かれたなどなど。まあ、確かに人口規模からすれば三宮駅前はしょぼいと思うけど、大阪駅前も10年前はしょぼかったし、これから再開発するようなので、それについては心配ないような気もするのだが、どうだろうか。
といいながらも正直気になったので、週末大阪で研修があったついでに神戸で1泊することにした。
週末の三宮センター街
土曜の夕方のセンター街だが、結構な人出だった。これでも以前より減ったのか?
自分は北陸に住んでいるので、どうしても福井や金沢が基準となるので、これで賑わいがないというのであれば一体どうすればいいんだ!と云いたくなったけど(笑)。
日曜日の昼の中華街(南京町)の様子。春節の時期だったこともあり、ごったがえす位の人だった。
社会人になってから神戸には足繁く通っているが、人通りだけ見ると、今も昔もこんなものではないかと思う。もっとも神戸の夜が早いのはその通りだと思うが。
街の賑わいを表す指標としては、小売店の売り上げだったり、鉄道駅の乗降客数などが挙げられると思うが、個人的な神戸の印象は、三宮~元町~神戸にかけて非常に大きな商業ゾーンを有しており、街の規模の割には繁華街の広さは大きいほうだとと思う。少なくともショッピングに関しては、今でも京都よりは充実していると思っているがどうなんだろう。
ということで、最近出かけたいくつかの都市の繁華街(商店街)の賑わい度合いについて、あくまで自分が見た範囲であるが比較してみたいと思う。
◆伊勢佐木町(横浜)
これは正月に訪れた横浜。伊勢佐木町の様子。
伊勢佐木町と云えば、かつての横浜を代表する繁華街だが、いまはどうなんだろう、横浜駅西口の方が人が多いのだろうか。伊勢佐木町も結構商店街の延長が長い通りだが、個人的にはまあまあ人がいたとは思うが、無論ごったがえすような人ではなく、ほどよい人の量だったと思う。
◆元町(横浜)
横浜の元町。伊勢佐木町よりは元町の方が人通りが多かった。
人口規模で云うと、横浜は東京23区に次いで多い訳だが、繁華街に関しては神戸のほうが賑わっていると思う。但し、誤解がないように云うと、何事にも適正規模というものがあり、神戸も横浜も、ある程度ゆったりと町歩きが楽しめるところが良さだったりするので、むやみにこれ以上人を増やす必要はないと思う。
◆狸小路、すすきの(札幌)
これは昨年の夏に訪れた札幌。街の中心部に東西に延びるアーケード街「狸小路」の様子。
札幌はラーメンやジンギスカンなど食べるところが多くて夜でも賑わっていた。
夜のススキノ。日本有数の歓楽街だけあって、夜遅くでも人通りが途絶えることがなかった。
◆吉祥寺(東京)
吉祥寺の商店街の様子。2年前の4月に撮影。
商店街の雰囲気について、吉祥寺は神戸に似ているところが多い。繁華街の面積だけで云うと、神戸の方が遙かに大きいと思うが、人口密度では吉祥寺のほうが多かったような気がする。さすが東京有数の繁華街だけはある。
◆ミナミ(大阪)
大阪ミナミの様子。難波周辺。
道頓堀界隈
そしてこれが心斎橋筋商店街。人多過ぎ(笑)
新聞記事なんかでは、インバウンドの増加で大阪が活況!とか云っているけど、田舎者の自分にとってはこんなに人がいるところに行きたいとは思わんよな。それに、これくらい人が来ないと商売が成り立たないのであれば、それはそれで問題があるように思うのだが、どうだろうか。
ということで、筆者(ROKUZAEMON)が実際訪問した限りでの印象だが、人通りの多さだけを比べると、
大阪(ミナミ)> 吉祥寺 > 神戸 > 札幌 > 横浜 となりました。
結論:神戸は、札幌・横浜よりは賑わっている ということでよろしいでしょうか。
ちなみに、我が北陸はどうなんだと思われるかもしれないので、参考までに掲載します。
◆香林坊、片町、竪町(金沢)
金沢の様子。昨年のお盆に撮影。写真は香林坊大和の前。
片町にできた再開発ビル「片町きらら」前の様子。
竪町商店街の様子。
金沢は北陸新幹線ができて観光客でごった返していると思っている人もいるだろうが、それはあくまで一部の観光地だけであり、香林坊や片町、竪町といった商店街にまでは観光客は来ていないように見受けられる。人通りも以前とさほど変わっていないように思う。
東京や大阪の感覚で云うと、人通りが少ないように思われるかもしれないが、香林坊界隈は金沢駅から3kmほど離れており、都市圏人口60万程度の街にしてはこれでも結構人が歩いているというのが地元民の感覚である。
◆福井駅前(福井)
そしてこれが我が地元福井駅前である。(悲)
一月の土曜日に撮影。
これが福井唯一の百貨店である西武福井店前。個人的な印象としては、これでも人がいる方だと思う(哀)。
県庁所在地といえども、地方都市なんてこんなもんですよ。
そしてもう一つ参考事例を紹介。
◆ぶらくり丁(和歌山)
最後に紹介するのが和歌山(ぶらくり丁)。2年前の4月(土曜日)に撮影。
福井市民の目から見ても、和歌山の寂れっぷりには正直驚いた。
どうしてこうなったのか。かつては心斎橋と並ぶ商店街だったというのに。
ということで、筆者(ROKUZAEMON)が実際訪問した限りでの印象だが、人通りの多さだけを比べると、
大阪(ミナミ)> 吉祥寺 > 神戸 > 札幌 > 横浜 > 金沢 > 福井 > 和歌山 となりました。
都市圏人口も人口密度も異なる街を単純には比較できないと思うが、地方在住の住民から云えば、神戸は十分賑わっているというのが実感です。
神戸や和歌山については、後日個別にブログに取り上げたいと思う。