3年前に尾道・鞆の浦を訪れた時の第2弾である。
鞆の浦という街には以前から行ってみたいと思っていた。ただ、何せ駅から遠いところにあるというので正直行きそびれていたが、尾道から船が出ているということを知り、急遽思い立って出かけることにした。
今改めて船について調べてみると、3月から11月の土日だけ運行ということで、自分が訪れたのが3月だったので、ちょうどよい時期に行くことができたのだなあと実感。
船乗り場は、onomichi U2より海沿いを徒歩4~5分、尾道駅前すぐの場所にあった。
普段は遊魚船として使っている船に乗船。
午前10時に出航。約1時間のクルージングである。
斜面にへばりつくように連なる尾道の街を眺める。左に見えるのは、城という名の城じゃないものらしい?しかし目立つ。
行ったことがある人はわかると思うが、尾道という街は、対岸に大きく海が広がっているわけでなく、すぐ向かいに向島(むかいじま)という島があり、海の範囲は幅でいうと200~300mしかない。関門海峡より対岸が迫っている、そんなところである。
左手が向島。
大学時代の友人に向島出身の子がいて、どんだけ田舎の娘かと思ったのだが、どうやら尾道から数分で着く渡船もあるようなので、こうしてみるとそこまで不便な場所に住んでいたわけではなかったんだなあと思う(K出ちゃんごめん)。
橋の上を通るのは船旅の醍醐味。手前が西瀬戸自動車道(しまなみ海道)、奥が国道の架橋となっている。
この日は天気もよく波も穏やかだった。
尾道もそうだが、瀬戸内のこのあたりには造船所が非常に多く、海沿いにクレーンが林立している。
しばらくすると、見たことのある船を発見。
瀬戸内の片隅で、まさかの「ふじ丸」に遭遇。
ふじ丸とは、かつて国内を就航していたクルーズ客船であり、平成25年(2013)に引退した、国内クルーズ船の先駆けとなった船である。実は私、その1年前に乗船しているのだ。写真は屋久島(宮之浦港)で撮影したときのもの。日本半周ツアーに参加して、丸1週間船に乗っていたのだが、まさかこんなところでまた出会えるとは。
なお、wiki情報によると、今年1月(先月)に中国に回航されたとのこと。
船は点在する島々の間を縫うようにして進む。
内海大橋という橋だそうだが、なんとも大きくカーブした橋で、ダイナミックな景観である。
しばらくすると、断崖絶壁の先端に、いかにも仙人が住んでそうなお堂に遭遇。阿伏兎観音というらしい。
当然のことだけど、こういう景色は海からでないと見ることができない。
鞆の浦の手前にて、少し遠回りしてから港に入る。
高台にあるのが圓福寺というお寺で、大可島城という城跡に建てられたお城とのこと。
実は行かなかったのだが、後で調べるといろいろ歴史のある場所だったようで。
鞆の浦の対岸に、弁天島という小島があり、そこにも由緒ありそうなお堂が建っていた。弁財天・福寿堂というお堂とのこと。
およそ船が着岸できなさそうな場所から階段がお堂まで続いている。行ってみたいけど帰って来れなさそう(笑)
そして船に乗ること約1時間、鞆の浦のシンボル常夜灯が見えてきた。
船を下りて2時間近く鞆の浦を散策したが、鞆の浦を望むベストアングルは海からの景色だなあと強く実感。
船は入り江の先端、圓福寺の岸辺で下船するのだが、ちょうどその向かいに常夜灯を望む形になるので、海から常夜灯と町並みが見えるアングルで写真を撮りたい人は船乗り場付近がベストだと思います。
それにしても思うのは、港というのは海に開かれたはよく言うもので、海から見る景色が一番だと云うことを再認識させられた。