これまで3回に分けてえち鉄・ふくてつの相互乗り入れ事業、えち鉄福井駅高架化の様子を紹介しましたが、今回は、ふくてつの田原町、福井城址大名町(旧市役所前)、福井駅前電停の完成した様子と、ヒゲ線延伸区間の様子を紹介したいと思います。
田原町駅のホーム内の様子はその(2)で詳しく紹介しているのでそちらを参照。
https://www.rokuzhermit.com/entry/2019/09/15/etitetsu2
まずは、田原町駅の様子。
田原町駅は、ふくてつとえち鉄の共用駅となっている。
出入口はふくてつ側ホームにあり、ふくてつホームを抜けてえち鉄側に行く。
正面の様子はこんな感じ。
写真奥(左手)に駐輪場があり、写真右側が改札口となっている。
手前には車の乗降スペースも設けられている。
改札付近の様子はこんな感じ。
駅舎の東側(写真手前)は小規模ではあるが広場スペースとなっている。
その奥には、「田原町ミューズ」と呼ばれる多目的スペースがある。
中の様子はこんな感じ。
通常は待合スペースとして利用されるのだろうが、各種イベントスペースとしても利用できる場所となっている。
https://tawaramachi-muse.jimdo.com/
駅ホームの様子。
2番線はふくてつ ⇔ えち鉄相互乗り入れホームとなっている。
車両はふくてつ所有の低床車両で、「FUKURAM(フクラム)」の愛称がついている。なおフクラムは全部で4編成あり、すべて色が異なる。こちらはグリーンの車両。
こちらは前々回のブログでも紹介したが、ドイツ・シュツットガルトで運行されていた路面電車で、「レトラム」の愛称がつけられている。
車内の様子。
深紅のモケットが映えている。レトロだけど洒落ている。
ドイツ時代の名残(表記)が出入口部分ブザーらしきところに残っている。よくわからないが、「次止まります」のブザーみたいなものだろうか。
田原町駅を後にして、次は「福井城址大名町(旧市役所前)」電停。
路面電車の相互乗り入れに当たっては、田原町から商工会議所前(旧木田四ツ辻)の路面軌道部分の改良と、電停の改良を行っている。電停ホームの幅を広くしたり、上屋やフェンスの設置など各種改良を行っている。また、越前武生方面の電停乗り場の位置も田原町方面側に移設した。
こちらの車両は青のフクラム。
フクラムが福井駅前電停(通称ヒゲ線)に向かって交差している様子。
駅前には、駅前大通りと右側の駅前商店街の通り(西武百貨店前)の2つの通りがあるが、ヒゲ線は駅前商店街の方を通る。
ユアーズホテルの前にかつての「福井駅前」電停があった。
こちらの車両はオレンジのフクラム。
そして延伸した福井駅電停の様子。
駅前商店街より150m延伸して、福井駅西口広場内に電停を設置した。(図面左上)
駅の様子。2面2線の構造となっている。
2編成の電車が並んだ様子。
先ほどの福井駅前商店街からハピリンを見るように福井駅前電停に入る。
福井駅から商店街に路面電車が向かう様子。
こちらが桜色のフクラム。4編成の中で一番新しい。
上記低床車両(LRV)はすべてふくてつ所有の車両だが、えち鉄も相互乗り入れにあわせて車両を2編成導入した。それが写真にある黄色の電車、「ki-bo(キーボ)」である。ちなみに撮影場所は越前武生駅。
ということで、えち鉄・ふくてつ相互乗り入れ事業の概要について4回に分けて紹介したが、2016年(H28)の相互乗り入れ開始以降、順調に利用者を伸ばしているとのことで、全国から視察に来る人も多いとのこと。高齢化に伴い、免許返納することも今後想定される中で、住んでいる地域に公共交通があるか否かで生活の質が大きく変わっていくと思うので、ある程度の人口規模の地域では今後も公共交通は必要だと思う。
事業に至る背景についてはいろいろありすぎて割愛するが(負の社会実験とかいろいろ言われたりもしました)、福井のような地方で、このような先進的な取り組みが行われたことは評価して良いと思います。