前回に引き続き、富山市総曲輪地区の再開発状況についてレポートしたいと思います。
◆富山市再開発地区位置図
https://www.city.toyama.toyama.jp
◆総曲輪三丁目地区(再・再開発)通称:ワクル総曲輪
事業概要
所在地 富山市総曲輪3丁目4 番地
地区面積 約0.5ha
敷地面積 3,869㎡
建築面積 3,150㎡
延床面積 33,960㎡
建蔽率 83%
容積率 682%
主要用途 商業、業務、住宅
竣工 R2
前回のブログでも書いたが、再開発位置図にある「総曲輪3丁目地区」というのは、昭和51年に竣工した西武富山店整備事業であり、今回の跡地再開発は「再・再開発」に該当する。名称も。「3丁目」ではなく「三丁目」である。
◆かつての西武富山店
https://www.city.toyama.toyama.jp
西武富山店跡地については、昔の写真探したけどなかったなあ。以前から結構歩いてはいるんだけど。昔はそこまで再開発に興味がなかったので撮らなかったみたい。
再開発ビルの名称は「ワクル総曲輪」で、大きく低層階の業務フロア・商業フロア、高層階の分譲マンションに分けられる。また1階から3階までの商業施設の名称は「SOGAWA BASE(総曲輪ベース)」と名付けられた。1階の飲食エリアは7月17日にオープンした。
◆現在(2020.8)の様子
総曲輪通りから見た様子。左側にあるのがワクル総曲輪。
先日オープンしたばかりの「総曲輪ベース」。
1階の飲食フロアは、飲食店やカフェ、ミニスーパーが入居している。写真はないが、飲食店はお酒を提供するお店もいくつか見られたほか、テイクアウトして、中のイートインスペースで食べることでもできるようになっている。
撮影した日は30度超えで暑かったので、筆者も中でジェラートを購入しました。
西町側の一角には、敷地外にちょっとした空地があり、テラスとして活用されている。
総曲輪ベースのロゴ。個人的にはこの名称は?と思っている。二番煎じじゃないけど、「世○谷ベース」みたいでちょっと・・。
西町側から見た様子。
低層部は黒を基調としたファサードとなっており、通りが落ち着いた雰囲気となっていて好印象である。
街全体はいかにも地方都市的な雰囲気だが、この一帯だけがとても都会的な感じがする。
西町には路面電車が走っているが、商業棟のファサードとセントラムが非常にマッチしている。
なお、西町交差点界隈は再開発事業で建てられたビルが点在している。総曲輪ワクルの南側に位置するのが富山キラリ。
◆西町南地区
通称:富山キラリ。2015年8月に竣工した。設計は隈研吾他。福井でも浜町の料亭開花亭sou-anを手がけている。
中には富山市ガラス美術館と富山市立図書館が入居している。
富山キラリについては改めてブログで紹介したいと思う。
◆西町東南地区
富山キラリの東向かいに位置する。低層が商業施設、高層階が住宅となっている。
◆堤町通り一丁目地区(優良建築物等整備事業):右側
こちらは平成19年度に竣工した再開発ビルで、低層が商業施設、高層階が住宅となっている。
左に見えるのが今回紹介したワクル総曲輪。
このように西町界隈は再開発事業がまっただ中なのだが、一歩通りを外れると寂れた場所が残るのが富山の現状と言ったところか。
総曲輪通りは西町までだが、西町より東側に、更に「中央通りさんぽーる」というアーケード街が続く。
平日の昼間ということもあるが、人通りも少なく結構なシャッター通りだった。
こういう商店街はかつての都市の繁栄を物語るものではあるが、今となっては如何ともしがたいところがあるねえ。富山ではコンパクトシティ構想を進めているが、商業エリアもコンパクトに凝縮して、住居などに用途転換を考えても良いのではないかと個人的には思う。
・・ということで今回はワクル総曲輪について紹介したが、次回は富山キラリについて紹介したいと思います。