先日、任天堂創業地の旧本社ビルがホテルに改装されるという記事が紹介されていた。
最近は古い建物をリノベーションしてホテルなどに活用するケースが増えてきたように思う。関西だと、旧立誠小学校(ホテル)、高島屋東別館(滞在型ホテル)などが宿泊施設に転用される。
旧立誠小学校(昨年12月撮影)
(不動産会社のヒューリックが京都市より定期借地してホテル等に転用〔2020年5月開業予定〕)
高島屋東別館(昨年4月撮影)
(1月20日に滞在型ホテルの「シタディーンなんば大阪」が開業した)
さて任天堂旧本社ビルだが、以前京都のまちなかをぶらぶら散策していたときにたまたま撮影した写真がありますので紹介したいと思います。(2012年撮影なのでちょうど8年前の写真)
京都駅から四条河原町まで歩いて行ったときに撮った写真ではなかったかと思う。
横の築地塀は以前のブログで紹介した、東本願寺涉成園(枳殻邸)である。
場所は涉成園から東、高瀬川と鴨川の間にある。
奥に見えるタイル張りの建物が任天堂
古い町家が残る界隈だが、観光地からは外れた場所にあるため比較的落ち着いた佇まいの残る界隈である。
※である、といいたいところだが、ストリートビューで確認したらこの建物はもう残っていなかった。ホテルになっていた!
年季の入った住居表示。仁丹はよく知られているがここはアリナミン。
建物全景。京都の町家みたく、間口は狭いが奥行きは長い建物である。1930年(昭和5年)頃に建てられたそうである。
新聞記事によると、この建物は、任天堂の所有ではなく創業家の資産会社の所有みたい。
正面玄関の様子。
入口は小ぶりだがアールデコ調のモダンなデザインが目を引く。
昔は「任天堂」ではなく「山内任天堂」だったみたい。
あと、「かるた」は左横書き、「トランプ」は右横書きになっている。
建物の奥の方までは写真を撮らなかったのであれだが、建物は3棟からなるようで、奥に見える切妻の建物は2棟目のようである(さらにその奥に3棟目があるみたい)
カラフルなタイルが目を引く。ハイカラな感じがしますね。
なお、リノベーションの概要についてはこちらに詳細が記されている。
https://plandosee.co.jp/img/kabuyama-project.pdf
安藤忠雄建築研究所が設計監修、ノム建築設計室(京都にある建築事務所)が設計、施工が大林組とのこと。
撮影したときには特に使われていなかったようだし、違う用途に転用されるのは良いことだと思うが、きっと高いんでしょう。まあでも一度内部は見てみたいと思う。
それにしても京都のホテル建設ラッシュはすごいね(かつて自分も泊まれなかったくらいだが、さすがにもうええやろ)
最後に鴨川周辺の写真。
正面橋という小さな橋。
涉成園から任天堂を通ってこの橋に至るこの通りを正面通りと呼ぶらしい。この橋の向こう、方広寺にはかつて大仏があり、大仏の正面というところから「正面通り」と名付けられたらしい(というか、京都にも大仏があったとは)。
正面橋から見た鴨川。