わっせだーわっせだーわっせだーわっせだーわっせだーわっせだーよーびこうー(冗談)※高校時代流行った言い方
4年前に所要で早稲田大学に行く用があり撮影した。早稲田といえば私学の雄なる呼ばれ方をしており、現在でも受験生のあこがれの的なのだろうか。個人的には学力(偏差値)が違いすぎてあまり関心はなかったが、受験情報誌に掲載される大隈講堂は一度見てみたい思いがあった。
写真は高田馬場からではなく、地下鉄の駅(東京は土地勘がないので何駅か不明)から早稲田を目指していたときに目の前に現れた大隈講堂の様子である。
ひとつびっくりしたことがあった。それは、講堂の前に道路が1本あることである。構内道路?市道?(都だから区道になるのかな)
この風景をどう表現(分析)すればよいのだろうか。一言で言えば、とても絵になる風景といえるのであるが、それでは分析にならない。
建築には、バランスよく見える縦横の割合として、黄金比なる割合が存在するが、この場合はもっと複雑である。
①まず建物が大きいこと(HPでは、125尺(約37.8m)あり、人の高さの20倍以上ある)
②建物が大きい割に採光部(窓)が少ないこと(壁面の凹凸間というかざらつき館が圧迫感を抑えている)
③ゴシック様式である(西洋のクラシカルな建築様式はシンボリックな建物にはあう)
④建物の形にもまして、左側の樹林帯が寄り添う形で巨大な緑の塊を形成しており、建物とのバランスをとっている
特に重要だと思うのが、④左側の樹林帯の存在である。大きさだけでなく、常緑樹(針葉樹など)である点も大きな点である。また、樹木と建物の距離間も絶妙である。これがもう少し離れていたとすると、建物の雰囲気はかなり異なると思う。樹林帯が建物に接しているために、空間として一体的に見えるのではないかと推測される。
壁面の色調と樹木の色彩のバランスもよいと思う。茶系統だが肌色に近く、落ち着きのある外観と、深い緑が実に調和している。外壁の色彩は、経年変化にも耐え、エイジング効果も出ている。
大隈重信像である。通常銅像などは建物の片隅にたたずむことが多いのであるが、構内の中央、一番人が行きかう構内の中央に鎮座している。周囲を生垣で覆い、容易に近づけないないようにするとともに、銅像周辺の空間を広く確保するのも存在感を増すための演出なのかもしれない。それにしても早稲田のキャンパスは、思った以上に緑が多くて好感が持てた。
大隈翁が講堂を見上げるように配置されている。
並木によるビスタ効果で、講堂が一層シンボリックに映る。
個人的には早稲田のOBではないため大隈重信には何の思い入れもないが、ここに来ると憧れの存在に思えてくるところがすごい。